2007/10/02

『ニキフォル 知られざる天才画家の肖像』

ニキフォル 知られざる天才画家の肖像 去年の暮れ、友人に教えられて見たのですが、あまりにいい映画で、そのあと会う人ごとに語ってしまいました。その映画がようやくDVDで出ると知り、さっそく予約してきました。

 この映画は、主人公のニキフォルがいかにすばらしい画家かを説いたり、彼が晩年になってようやく認められるようになったいきさつを語るものではありません。くわしいあらすじは公式サイトを見ていただくとして、ニキフォルという画家の73年の生涯のうち晩年の8年間を、後見人となるマリアン・ヴォシンスキ(男性です)との交流をからめながら描いた映画です。

 これがねえ、とにかくいいの。なにかに取り憑かれたように画作に没頭し、それ以外のことにはなんの関心もしめさない頑固で偏屈なニキフォルと、彼に仕事場に居座られたのがきっかけで、ときに反発を感じながらも世話を焼いてしまうマリアン。うん、これはニキフォルの物語であると同時にマリアンの物語でもあるんですよね。ラストもよかったなあ。

 そうそう、ニキフォル役の役者さんにはびっくり! あらかじめ知っていたのに、見ているときはすっかり忘れていました。いやいや、すばらしい演技でした。

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