2007/08/28

『ビヨンドtheシー~夢見るように歌えば~』

ビヨンドtheシー ~ 夢見るように歌えば ~ おもしろかった~。主演にして監督、脚本もこなしたケヴィン・スペイシーは、父親の影響でボビー・ダーリンの熱烈なファンなのだそうですが、構想から何年もかけて映画化にこぎつけたというだけあり、成功した俳優の道楽なんてレベルをはるかに超えた作品に仕上がっています。しかも、ダーリンへの愛情が空回りせず、歌あり、踊りありで、エンタテインメント性もばつぐん。ダーリンは子どものころにリュウマチ熱を患ったことから心臓が弱く、37歳という若さでこの世を去るのですが、そういうところをヘンにお涙ちょうだいにしていないのも、わたし的にはマルでした。子ども時代のダーリンと、成長してからのダーリンとが掛け合いながら物語を進めていく脚本も、おもしろくてよかった。

 しかし、やはりなにより注目すべきは、ケヴィン・スペイシーの歌でしょうねえ。びっくりするほどうまいんですよ。声がうんと似ているわけではないけれど、特徴はよくつかんでいると思いました。なんでも遺族はボビー・ダーリン本人の声を使うことを主張したそうですが、これはケヴィン・スペイシーが歌って正解じゃないかしら。

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